2009年8月19日水曜日

ビゲラ・クリーク散歩 その3


● 下流折り返しの出発点



 
Government Road(ガーバメント・ロード)で折り返して対岸を戻ることになる。
 出発点は写真の場所になる。
 この道は対岸と同じく小鳥のさえずりのうるさいところ。



 珍しい鳥に会えるとした、オーストラリア・カッコー。
 この辺り生息しているようであるが、クリーク沿いで出会えるのはこの場所しかない。



 下は Government Road の電線にいたカッコー。
 一番手前はマイナー、目玉の黄色ので分かった。
 真ん中はフィグバード、拡大すると胸のシマシマが見える。
 一番右がカッコー。



 ドロンゴと同じく、出会えるには少々幸運が左右する鳥でもある。


 Central Street (セントラル・ストリート)の向こうの左側は「ALDI」フードストア。
 右側はクリークの橋で、ネットフェンスが回っている。



 その間に、細い道がある。
 ちょっと、進むにはためらいのある小道である。
 でも朝夕は、小学生の通学路にもなっていますので、安心してください。



 ALDI横と、スチューデント・アコモデーションのプール脇を抜けること200mほど。



 ここで出会う鳥がカラウオン。
 カラスとマグパイの中間といったところ。
 体は黒くてカラス、シッポだけに白が混じっていてマグパイ。
 黄色い目玉と角々の頭。
 カーカーとは鳴かず、ほぼマグパイに似ている。



 広い緑地に出る。
 このクリーク沿いにこんもりとした木々が枝を広げている。
 その下から見上げると、いろいろな鳥に会える。









 まずはロゼーラ。
 この鳥、ひじょうに警戒心の強い鳥なのだが、どうもこのクリーク沿いに生息するロゼーラは一本ネジが緩んでいる。
 バックヤードの物干し横のエサ台に毎日やってくるが、洗濯物を干していても平気の平左でエサをつばんでいる。



 次は胸縞フィグバード。
 フィグバードのメス。



 この広場のクリークにあったのが下のスチールの角柱。
 クリークの水位の表示棒かと思ったがどうだろう。
 クリックして拡大してみてください。



 上に2つ、根元あたりに1つ、あわせて3つのシリンダー錠がついている。
 錠がついているということはその部分が開いて中のものが取り出せるということになる。
 では何が入っているのだろうか?
 クリークに建てられているので、水位計であることは間違いないだろうが、自動時間計測計でも埋め込まれており、月に一度とかデータを回収するのであろうか。
 なを、「GCCC」とは「Gold Coast City Council」の略でゴールドコースト市役所のこと。



 この広場の横には人家の向こう側を走っている道路から、舗装遊歩道が敷設されており、ショートカットで Whiting Street(ウイテイング・ストリート)に抜けることができるようになっている。





 その遊歩道脇で群れていた土鳩。
 どうもちかくの人がエサを撒いているようで、ここにはカルガモやコモン・マイナもしょっちゅうやってくる。




 道路を横切って、同じようにクリーク沿いを進むのであるが、このコース最大にしてちょびっとの難関。
 道が狭い、というより単なる抜け道。
 公共用地であり、通行は自由なのだが、あまり通行する人はいないため、接する隣家が板塀ではなくスチールの背の低い格子塀をめぐらしているところがある。
 こういうところを通ると、なんだか他人の庭先を歩いているような不安な気分にさせられる。
 さらに犬でもいて吼えられると、別に悪いこともしていないのだが、こそこそと逃げたくなってくる。
 でも距離も短いのですぐの終わってしまいますが。
 


 こういう細い道だと、目の前に止まっている鳥に出くわすことがある。
 それがこのレインボーロリキートとノイジー・マイナー。





 「マイナー」はノイジー・マイナー。
 「マイナ」となると下の写真のコモン・マイナ。
 すでに何回も登場しているが、マイナはマイナーよりはるかに警戒心が強く、近づくとすぐに逃げる。
 よって写真が遠くなるが、ここでは、割合近くで撮れる。



 抜け道が終わったと思ったら、視界が開けて、目の前にコンクリートの遊歩道が現れる。
 それもここは、この遊歩道の行き止まり場所。



 もちろん、それではおかしなことになる。
 排水緑地を通して向こうの道路へ通じている。



 排水緑地というのは、大雨が降ったとき水が流れ込む緑地で、普段は変哲もない凹地であるが、大雨が降ると池になるという場所。
 よって、遊歩道を設置する場所ではない。
 とすると、この遊歩道は何故につくられたのであろうか?

 この遊歩道の反対側には、タウンハウス団地がある。
 おそらく、この団地を開発するとき、役所がいろいろな注文をつけたのであろう。
 例えば団地はクリークから**m以上離すこと、その間には正式な遊歩道を設置し、それを役所に移管すること、といった条件が付されて、それにあわせて作られたのがこの遊歩道ではないかと推測されのである。
 


 排水緑地の水はそのままクリークへ流れ込む。
 がしかし、もし大雨で水位が上がるとクリークの大きさでは余裕の形で排水することはできず、クリークの水は排水緑地に流れ込み、同じ水面となるのではないだろうか。
 いいかえれば溜水池の役割をも担っているのではないだろうか。



 下は遊歩道にたむろする、ワグテイルとピーウイー。



 この遊歩道からクリークの木々を覗くといろいろな鳥に会える。
 下の鳥はノイジー・フライアーバード。



 また、下の鳥は赤目フィグバード。





 赤目というとフィグバードのオスということになる。

 またここではワグテイルの小さいバージョンにあたるファンテイルを観察することもできる。



 そのほか妖精鳥Wrenに出会ったのもここ。
 この鳥に会いたくてその後、しばらくここに通いつめたこともある。
 この遊歩道は対岸の遊歩道と合わせて、バードウオッチングには絶好の場所である。



 遊歩道は橋へとつながり、この橋がNo.16の橋にあたる。
 よって、クリークの両岸をグルリと回って戻ってきたことになる。
 No.16からNo.15へは同じ道を今度は復路として歩くことになる。

 No.15で出発点へ帰還したことになり、「ビゲラ・クリーク散歩」は終了となります。




<続・その1>



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