
● GOLD COAST MULTICULTURAL FESTIVAL
いつもの日本食品店においてあったのが、上のパンフレット。
早速、10倍のポケットカメラをぶるさげて、ウキウキしながら行ってみる。
時間は10時から4時まで。
でも、雨が落ちてきたので、早めに切り上げて前半だけ見て帰ってきた。
そして、こうっやってインターネットに書いている。
撮った写真の数、なんとなんと「557枚」
まったく、デジタルカメラとはとんでもないシロモノである。
でもバッテリーは上がらなかった。
パンフレットを見るとわかるが、協賛している地域コミュニテーは「SAUDI STUDENTS CLUB」のみ。
「SAUDI」とくれば「サウジアラビア」のことであろう。
「STUDENTS 」とくれば学生だろう。
実際、その民族衣装の方々が目についた。
ということは、産油国のお金持ちの学生会のみが協賛しているフェステイバルということになる。
が、これで「マルチ文化」のお祭りといえるのだろうかと、首をひねってしまう。
本当のところはどうなのだろうか。

会場でもらったのが上のパンフレット。
サウジアラビアのほかに「日本人会:The Japanese Society of Gold Coast INC.」が加わっている。
でも、それだけ。
会場の地図を見てみるとわかる。
「Japanese Village」と「Saudi Village」があるだけ。
あとは「メインステージ」とローカル新聞社の「ステージ」があるのみ。
つまり、マルチカルチャー(多文化)と銘打った「日本文化祭」みたいなもの。
残りのカルチャーはメインステージとローカルステージでいろいろな国のコミニィテー文化が応援参加でちょこちょことお付き合い程度に披露されるだけ。

パンフレットの裏にはイベントとそのタイムスケジュールが載っている。
このパンフレットには一緒にもう1枚ついてくる。
それが下のもの。

つまり、「Japanese Village(日本会場)」で行われる出し物の時間表[Multicultural Festival JAPANESE Performance Time Table]。
せんじつめていえば、マルチカルチャル・フェステイバルなるものに生真面目に参加してきたのは、
「日本だけだった」、
ということになるわけである。
ここでパワーを持つ民族・文化とくれば、イタリアと中国とドイツの3つだろう。
それがそっぽを向いている「マルチカルチャル」。
それなりの事情はあるのだと思うが、なんとも寂しい。
でも日本は参加を要請されたら、きっちりと参加しないといけません。
ここの自治体だって、サラダボールのような民族パズルの中で、それなりに気を配っているのですから。
それが日本の民族文化の信用というものを培っていくことになるのです。
「日本ならやってくれる」そういう信頼が必要なのが海外なのです。
てな前置きは本当はどうでもいいことなのですが。
「行ってきました、見てきました、面白かった、楽しかった」だけでは渋味が足りないので書いてみただけです。
別に苦味を求めているわけではありません。
場所はゴールドコースト・シテイー・カウンシルの前庭。
つまり市役所の庭とういうことになる。
そんな狭いところで、などということなかれ。
これ結構、広い。
地図を載せておきます。

中央、川沿いに三角形に突き出した場所。
風光明媚、環境抜群。
左下のリングの形が競馬場。
街の真ん中に競馬場がある。
ここのスタンドに腰を据えると、ゴールドコーストの高層建築群が一望できる。
その下を馬がパカパカ駆けてグルリとまわってスタンド前でゴールする。
このスタンド、ちゃんと海側に向かって階段状にしつらえられてあるのである。
なんとも絶景、美しき楽天地といえる。
馬など見ずにも、食ったり飲んだり芝生で寝転んだりで一日過ごせる場所。
ここの観光協会、客寄せで頭を痛めているというが、どうも発想が貧困。
競馬場に馬車レース、それにドッグレースと、客寄せのイベントに事欠かない。
がそれを利用しようという、頭が働かない。
つまり、豊か過ぎる弊害ということである。
ちなみに、この競馬場で以前に郷ひろみがリサイタルをやった。
もちろん、お客の数は少なかったが、つまらん劇場でやるより、はるかに面白い。
ちょっと大掛かりにやればそこそこのことはできるというもの。
でもやらない。
なぜなら、競馬場を馬が走る以外に使うなんてとんでもない、ということ。
その競馬場の2/3くらいあるのですから、市役所の敷地広さがしれようというもの。
Google Map ならパンフレットのように「Evandale Parklans Bundall QLD」と打ち込めば表示されます。
市役所は近いうちに移動する計画があり、その後ここはボタニック・ガーデンとなり、市民いこいの場所に生まれ変わるとか。
フェリーが開通すれば、車ではなくゴールド・フェリーでも楽しめるようになるようである。
さてメイン会場ですが、この小屋。
ちょっと寂しいですが、仮設ですからしかたがないでしょう。
下の写真で右でマイクをもっておられる方、この国の、といってもクイーンズランド共和国であるが、マルチカルチャル問題担当大臣である。
大臣がきているのに、聞いている人はちらりほらり。
日本ならさしずめ、総動員令がかけられ満席に近くなんるのだろうが、やはりローカル。

さて、次は市長の挨拶。
ロン・クラーク。
元オリンピックの陸上選手。
労働党。
自由国民連合の候補と熾烈な選挙戦を戦い、今期2期目。

ここは市役所の庭だから、勤務地はとなりの建物。
といっても今日は日曜日なのでお休み。
さて、いとも短い挨拶で、本番に入っていく。
司会者はこの女性。
日本なら美人のお姉さんがビッシとスーツに身を固め出てくるのだが。
美人には変わりなかったが、着ているものはTシャツに洗いざらしのジーンズ。
やっぱり、イナカ。

はじめは「琴の演奏」。
と同時に、少し離れた日本会場では空手が始まった。
「エイ、エイ」の気合が聞こえてくる。
どちらを見るか。
やはり琴にした。
<つづく>
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