2009年6月15日月曜日

はじめに:ビゲラ・ウオーターズ・クリークへ


● ビゲラ・ウオーターズ・クリーク
  左側に遊歩緑地が広がっている。



 はじめに:ビゲラ・ウオーターズ・クリークへ
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 郊外の一戸建ての住宅から、より街中に近いタウンハウスへ引っ越した。
 15坪ほどのバックヤード(裏庭)があり、18m幅の排水緑地があって、その先にその12m幅の道路が走っている。




● 排水緑地

 昼間は網戸にしてサッシを開けておくと、テレビが聞こえないほどに車の音がうるさい。
 距離的には離れているが、さえぎるものがなく、もろ音が入ってくるのだ。
 都心に住んでいた関係か、車には鈍感になっており、夜になれば交通も途絶えそこそこ眠れるほどには静かになるので、昼間ウルサイというだけのことで、今のところとりたてての障碍にはなっていない。

 そんな場所なので、自然はどうかというと、これは前の郊外の一軒家よりはるかに恵まれている。
 引っ越してすぐ、リビングの床を横切る影が目に映った。
 野ネズミである。
 野ネズミがいる、もうそれだけでホノボノうれしくなってくる。
 街中に近いといっても、まだまだ自然の中にいる。
 調べてみたら物入れの奥の角隅に通り穴ができていた。
 木でふさいでしまったら、3,4日ゴソゴソやっていたが、あきらめたのだろうかその後は聞かなくなった。
 ちょっと面白みがなくなったが。
 ここはムツゴロウの家ではないので、ネズミが家族同様に部屋の中を走りまわるのを許しておくほど温厚ではない。
 やむをえまい。
 とはいえ、ときどき夜、天井を走っているから、壁の中や天井にはいる。
 外部とはどこかでつながっているようだ。
 何しろ、棟割長屋だから、他人の家まで調べるわけにはいかない。
 ただ、我が家の部屋の中に入れなくなっただけである。
 その代わりに、どこかの家へ入り込んでいるということになるのだが。

 クッカバラの稿で書いたが、野ネズミはハツカネズミほどに小さくかわいい。
 手のひらにスッポリおさまる。
 強くつかむと、ミシッと骨が折れてしまうのではないかと心配になるほど。
 ネズミというと嫌われものだが、日本の家ネズミのようなグロテスクさはない。
 よって天井から聞こえてくる音もつつましやかで、神経を苛らだたせるということはない。

 旧宅からもってきたエサ台を裏庭に置いた。
 が、鳥はまるで寄りつかない。

● 裏庭のエサ台

 タウンハウスは4軒棟割長屋の真ん中で、左右隣は壁1枚らしい。
 でも音はさほど聞こない。
 どちらも、昼間はいないが。
 もしかしたら、カベの間にブロックが積んであり、遮音されているかもしれない。
 庭も背の低い柵ののような塀で囲まれている。
 よって、コカツーのような大きな鳥がくると、お隣さんのご迷惑になってしまうので、小さな鳥用のエサを置いているのだが、さっぱり反応なし。
 では、タウンハウスの周辺には鳥はいないのかと思うと、とんでもないこと。
 たとえば、バックヤードの前の排水緑地はトンネル状に木々が生い茂って、レインボウロリキートが頭の上を群れている。
 ロリキートはあまり人を恐れないので、目の前の枝に止まっており、その下を歩いてもまるで逃げない。
 庭のエサ台で狙っているのは、鹿の子雀といった20cm以下の小さな鳥だが、これを呼び寄せるのはちょっと難しいかなとも思っている。



 近くにはビゲラ・ウオーターズ・クリーク(Biggera Waters Creek)という水路がある。
 その小川沿いを日々の散歩道にしている。
 たくさんの鳥が群れていて、バードウオッチングにはことかかない。
 前の家よりはるかに豊かだ。
 いくつかのはじめての鳥にも出会っている。
 順次、公開していく予定である。






● ビゲラ・ウオーターズ・クリーク
  上流にいくにしたがって少しづつ水路幅がせばまってくる。


 観光協会のサイトによれば、地名の「ビゲラ」は、先住民族アボリジニ(ユガンベー族)の言葉で「レッド・アイアンバーク」をさす「Bigera」に由来しているという(レッド・アイアンバークはユーカリの木の一種)。

Biggera Waters
http://www.verygc.jp/places/biggera_waters.html



● ビゲラ・ウオーターズ・クリーク全長の航空写真

 古いものだが、航空写真があります。
 そこからビゲラ・クリークの全長を切り出してみる。
 右側が内海、右上のクネクネしているのがビゲラ・クリーク。
 中央の少し左下まで水路が伸び、そこからUターンするような形で左上へ上っていく。
 左下に森が広がっていますが、ここが水源になる。
 実をいうと、この森の手前まではいったのですが、この森は探検していないのです。
 この森を遮断するように、ダム(土塁)が築かれおり、このダムの上に上るとこの森の一辺が鳥瞰できる。
 写真を拡大してみてください。
 左下から右上に向かって走っている道路に平行に、森の手前あたりに茶色の線が見えます。
 これが、人口に造られた土塁の頂部の路である。
 おそらく、水源の水があふれださないようにきずいたのが、この土塁だと想像するのだが。
 森は、野鳥の宝庫になっている。
 が、自然林で散策路はないようである。


● ビゲラ・ウオーターズ・クリーク全長の地図

 この部分の地図を載せてみます。
 拡大して、水路を追ってみてください。
 幹線道路を越えたところが緑で公園になっていることがわかりますが、その奥に控える自然林についてはまるで地図から見えてきません。
 この部分は灰色に塗られています。
 どうしても灰色だと、自然林があるといったイメージが沸いてこない。
 でも地図の作りとしては、人間の手で整備された緑地、すなわち公園、庭園、ゴルフ場などは緑で表示され、人手の入っていない部分は、いわゆる原野とみなされ灰色に塗られるというのが規則のようである。
 
 昨今はひどく便利になり、パソコン上で地図と航空写真がセットで使えます。
 google map で「Jessica Ct, Arundel QLD」と打ち込み、地図が出たら航空写真をロードするとこの土塁と自然林が出てきます。
 そこで、アップして自然林を見て回ったのですが、どうも散策路のようなものは見当たりません。
 人が通っていればそこに小道のような足跡が筋のように残っているはずなのですが。
 断定はできないので、そのうち詳しく調べてみようと思っています。




 [野鳥余話] 

 [野鳥と遊ぶ] 



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